秘密の★オトナのお勉強①




「何がいいのよ」



「コーラ」



「はいはい」




結局、貞永にジュースを奢る事になってしまったあたし。


少し不服だけど、キンキンに冷えたコーラを貞永に渡す。




「あゆは何か飲まねーの?」



「あたしは誰かさんにコーラ奢ったから、小銭ないんですー!」



「札崩せばいいじゃねぇか」



「お札は崩したくないんですー!」




…なんていう低レベルな言い合いなんでしょう。


子供のように唇を尖がらせて反抗するあたしに呆れたのか、貞永はポケットから何かを取り出すと、あたしに向かって差し出してきた。




「開けろ」



「…へ?」




貞永が乱暴に差し出してきたのは…黒色のシックな財布。




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