ゆっくりと個室の扉を開いていく。
どのくらい経ったかは分からないけど、やっぱりトイレの中には誰もいない。
その事が妙に安心出来て、あたしは頬を引っ叩きながら洗面台の前に向かう。
そして、戸惑い気味に目の前にある鏡を見た時だった。
…全身の血の気が引いていった。
あたしの背後には、黒髪の女性の姿。
その髪の毛はかなり長くて、あたしを睨みつける目付きは恐怖そのもの。
おまけにセーラー服。
もしかして…これは…
「ギャーっ!出た出た出た、オーバーケーッ…!」
「…って、んな訳ないでしょ!」
オバケがあたしの服を掴みにかかる。
「触らないで、殺さないでーっ…!」
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