どのくらいトイレに居たのかは覚えていない。
だけど、あたしの気持ちが落ち着くまでに時間がかかったのは事実で。
「冬馬…きっと心配してるだろうなぁ…」
ふと頭に、あたしの事を心配している冬馬の姿が浮かんだ。
冬馬は一体、あたしをいつから好きだったんだろう。
…高校の時からって、一体いつ?
あたしと冬馬が仲良くなってから?それとも、ずっとずっと前から?
過去になんか戻れないけど、どっちにしろ冬馬はずっと辛い想いをしてきたはずだ。
「猛…あたしやっぱりよく分かんないよ…」
足掻いても、足掻いても。
答えなんか見つかりそうにないよ、猛。
それでも、いつまでも甘えてはいけないという想いもあって。
あたしは意を決して、撮影現場に戻る事にした。
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