この時間はあたしと先輩だけの時間 告白しないでずっと毎日ここにいるんだもん それでもやっぱり涙が下に置いた腕に伝って制服のそでが濡れていった (どっちがよかったのかな……?) 告白して振られて泣くのと 今みたいにこっそり先輩を思って泣くのと 「千愛ちゃん」 アルト先輩のやさしい声があたしの名前を呼んで 驚いて顔を上げた ピアノの音はいつのまにか止んでいて 目の前には先輩が初めて会った時そうしていたように机の前にかがんでいた 「なんで泣いてるの?」 先輩は少しびっくりしてる