南はお兄ちゃんをまじまじと見ている。

それに気づいたお兄ちゃんがこう言った。

「ん?あ、俺になんか付いてる?」


「…いや、違います。徹さん…医者なんすか?」

「そうなんよ。まぁ、まだまだな新米君だけどな。」


そう言って笑いながらお兄ちゃんは「ゆっくりしてけや。」と南に言って部屋を出て行った。


お兄ちゃんがいなくなって静まり返る私達。


時計を見ると午後7時過ぎだった。

この時、啓が部活から帰ってきている時間だなんて全然思いつかなかった。




「…で、そうなんだろ?」


「へ!?何が??」

いきなり話をふられてびっくりした。



「…風岡の話。」


「あ…啓は関係ない…って。」


「……。」


あぁ…、疑われてるのが分かる。

私、嘘つくの下手だからなぁ。



「…帰る。」


「…え?」


ヤバ。

怒らせたかも。