『おい光瑠』 授業も終わり、 放課後。 隣では、なぜか 怒った顔をした龍がいた。 「どしたん?」 恐る恐る聞いてみた。 彼は血走った目を 俺に向けた。 ある意味ホラーだね。 いや、マジでガチデ。 『雅が一緒に帰れないって』 「え?マジで?」 『本気。ほら』 龍は俺にケータイを見せてきた。 雅ちゃんからのメールだ。 「1人で帰りなさいよ」 声に出して読む。 『命令形だよな』 「確かに」 龍は肩を落としてため息をつく。