「同じ色の夢は絶対にないんだ。人が違えば夢も変わるからね。」
サンタはその玉をある家に目掛けて落とした。
やがてそれは雪に混じって俺には見えなくなった。
「落とされた夢は独りでに子供の心へと入っていく。」
「じゃあ全部ぶちまけたら早いんじゃないのか?」
「…それをやると他の子の夢と混じってしまうことがあるからね。それに子供からあんまり遠くに放つと雪のように消えてしまうものなんだよ。」
「‥案外扱いが大変だな。」
その後も俺はサンタが夢配りをするのをほぼ見ているだけだった。
…あえていうなら俺の役目はサンタの話し相手ってとこだ。



