「わかったよ。どーせ暇だし。」 俺の返事に自称サンタクロースは笑った。 「よし、では出発しよう。」 自称サンタクロースはそう言うと俺の部屋のカーテンを開けた。 「!?」 窓の向こうには黄色い大きなソリと それを引っ張っているのは鹿っぽい動物。 「何で鹿が浮いてるんだ?」 「鹿じゃないよ。私のトナカイだ。サンタクロースのトナカイが飛べなかったらどうするんだ?」 …ここは絵本の世界か? 「さて。君も早く乗り込みなさい。」 気がつくと自称サンタクロースはもう窓からソリに乗り込んでいた。