「・・・・大和、馬鹿そうな笑顔だけど、何、想像したんだよ?」
真木ヒナタが、組長に尋ねる。
「えっ、そりゃ、俺が、目を開けたら、スタイル抜群の綺麗なお姉さま達が立っていて、俺を楽しませてくれる想像に決まってるだろ!・・・どう?当たってる?」
目を閉じたまま、うれしそうに尋ねる組長。
「・・・あ~・・・おしいかな。」
少し考えてから答える真木ヒナタ。
「おしいのか?・・・・やばい・・・俺、本当にうれしくなってきちゃった。」
組長の顔が最大限ににやける。
「あっ、ポチ、ここの駐車場に止めろ。」
真木ヒナタは、にやける組長を放っておいて、運転しているポチに言った。
「わかりました。」
ポチは、真木ヒナタに言われたとおり、車を駐車場に止めた。
「あっ!大和、薄目開けんなよ!」
真木ヒナタが、後部座席を見て、組長に言った。
後部座席では、組長が、どこに着いたのか様子を見ようと薄目を開けようとしていた。
「まだ、目を開けちゃいけないのか?もう、着いたんだろ?」
「まだだよ。今から、少し歩いて到着したら、教えてやるから。ポチ、大和の手を引いて、俺の後についてこいよ。」
真木ヒナタは、そう言うと車を降りる。
ポチも車を降りると、目をつぶったままの組長を後部座席から降ろすと組長の手を引っ張って、真木ヒナタの後ろを歩き始めた。