私とサブが、銀行についたのは、ちょうど銀行が開く朝の9時だった。
「タイミングばっちりだったな、小夜。」
サブが、私を見る。
「そうですね、サブさん。それじゃ、指定の口座に振り込んできますから、ちょっと待っててもらえますか?」
「ああ、行って来いよ。」
サブは、銀行の待合室のイスの方へと向った。
私は、大金の振込みのため、振込み用紙に書き込み、窓口で振込みを済ませた。
所要時間は、10分程度。
(意外と振込みって簡単・・・。)
今まで振込みさえしたことなかった私は、そんなことを考えながら、サブのところに戻った。
「サブさん、帰りましょうか?」
私は、待合室のイスに座るサブに話しかける。
「・・・・・ちょっと待って。」
サブは、目の前に立つ私には、目を向けず、少し離れたイスに座るお爺さんを見ていた。
「どうしたんですか?」
私は、サブが何故そのお爺さんを見ているのかわからずに尋ねた。