(・・・・また、組長が真木さんに余計な事を!)
私は、心の中で組長に文句を言いながら、真木さんに言った。
「・・・・真木さんですよ。」
私は、自分に嘘をついて答えた。
「・・・・・小夜、本気で思ってる?」
私の表情をジッと見つめている真木ヒナタ。
「もう、何なんですか、さっきから!だから、わざわざ、真木さんだって答えてあげてるじゃないですか!!」
「何だよ、わざわざって!どう見ても、俺の方がいい男だろうが!!」
ドレスを着て女装をしている真木ヒナタが叫んだ。
その瞬間、私と真木ヒナタに視線が集まる。
「あの~すいませんが、静かにしていただけますか?」
椿 麗子が、ステージの上からマイクで声をかけてくる。
「・・・・すいません。」
私は、恥ずかしくて顔を真っ赤にしながら、謝った。