ク「はぁ!?俺の仕事は迷子のバカ探しじゃなくて殺しだろ!殺し!」


クロムの目の充血は怒鳴りすぎたのか治るどころか悪化しているようだった。


このままだと、憤死しかねない。


そう思った稀琉が間に入った。


稀「じゃ、じゃあクロム。俺が探しに行ってくるから、代わりに刹那のお手伝いしてくれない?」


ク「…手伝い?」


稀「うん。これなんだけど………」


クロムは稀琉が取り出したミニサイズの手帳を見た。

ク「なっ…」


稀琉が見せたノートにはとんでもない事が、かかれていた。


稀「楽しみにしてたんだけど…クロム疲れてるだろうし、俺が探しに行ったら良いでしょ?刹那」


刹「それは、構わないよ。じゃあ、交換して―…」


ク「…行く」


3人「えっ?」


ク「あいつ探しに行ってくる。行くぞ、ロス」


クロムはロスの返事を聞く前に服の襟を掴んだ。


ロ「はっ?えっ、あっ、おい!?」


ノートを見ていないロスには意味が分からなかった。

刹「ありがとー♪あっ、新調したコート、出来上がったよ」


ヒュッとコートを投げた。


クロムは黙って受けとると素早く着替えて何か文句を言っているロスを引っ張ってった。


稀「行っちゃった」


刹「クスッ…流石にクロムには出来なかったね」


稀「楽しいのになぁ…ケーキ作り」


稀琉はチョコレートケーキの作り方が書いてある手帳を見つめた。