数分後、稀琉が走ってきた。


稀「おまたせ〜!」


笑顔でコートを渡す稀琉。


ク「あぁ、悪い」


稀「どういたしまして♪」

ク「へっくし」


クロムが小さなくしゃみをした。


稀「あっ、寒い?」


ク「さみぃよ。さみぃに決まってるだろ。このコート…薄すぎんだよ」


腕を擦りながら言った。


ロ「つーか、今のくしゃみ……ぷっ」


ロスが笑い始めた。


ク「あっ?なんだよ」


ロ「…女みてぇ」


ク「はぁ!?」


稀「あっ、確かに」


ク「誰が女だっ!俺は男だっ!へっくち!」


ロ「『へっくち!』だってよ!アハハっ!」


どうやら、男らしいくしゃみをしたつもりだったのにそれが裏目に出たようだった。


ク「やかましい!黙ってろ!」


稀「あっ、ちょっとまってクロム。フードの所…かなり余裕あるから、そこもう少し締めたらちょっとは違うかもよ」


稀琉はそう言うとクロムの首のフードの所を調整し始めた。


すると…


稀「アレッ?クロムって十字架以外のアクセサリーつけてたんだねっ」


ク「!」


クロムの首には少し長めの鎖にダイヤ型の綺麗な石が型どられてるネックレスがついていた。