「なんだ。それ(翼)出すなんて珍しいな」
「いやーさっきの…じょっ…ジョークのお礼?ふっ…」
再び笑いの波が押し寄せ来そうな雰囲気に溜息混じりに制止する。
「あー、分かった分かった。テンション上がって出しただけな。分かったからもう喋んなクソ悪魔。つーかそのまま腹捩れていっぺん死んだら?」
「酷くない!?仕方ないだろ!笑いが込み上げるんだから!」
「あ…悪魔!?そっそんな馬鹿な!」
周りの部下達が後退りしながらクロムが言った言葉を聞き返す。姿形は確かに漫画などに出てくる悪魔と酷似している。しかし空想上の存在である悪魔が自分たちの目の前に現れたことにより嫌でもその真実を突きつけられる。
「ピンポンピンポンピンポーン!その通り!正解した景品として…素敵な死をプレゼントしてやるよ。クロムが」
隣にいるクロムを指差しながらケラケラ笑う。
「どうせそう言うと思った」
溜息をつきつつ、クロムはそう答えるのこちらを見据える。
「ヒッ…!」
「バカスカ打ってくれたお陰で目が覚めたからな。さっきの借りを返してやるよ。その鉛物に当たってやるサービスタイムは終わりだ」
そう言うのと同時に先程投げた剣を拾い走り出す。
「うわぁぁ!」
―10分後―
「これで終わりか?」
「ひぃ!」
周りはもうクロムとロスしか立って居なかった。先程の言葉通りにその後は雨のように発砲される銃弾に当たることもなく、今は自身の怪我ではなく返り血で真っ赤に染まっている。
「おー。ご苦労さん。しっかし…いくら多勢だったと言え銃弾に当たるなんて未熟過ぎんじゃねぇのー?」
「はぁ?お前が銃を突きつけられた時に「様子見」って選択してなけりゃあんな状況になってねぇっつぅの」
ー「お手上げだ」ー
ー「……」ー
あの時のロスの行動には「少し様子を見るぞ」という意味が含まれていた。そうでなければいくら囲まれててもあそこまで追い詰められているように見える状況にはならなかったからだ。
「だって一応こんなことしてる「理由」を聞いとかないと刹那に報告書出す時面倒だし、何より何考えてるのか聞いてみたかったからさ〜。…まさかあんなウケる理由だと思わなかったけど…ぶっ」
「いや〜こんな笑ったの数百年ぶりだわ」と先程の笑いの波が思い出したことにより再燃したのか再び大きな声で笑い出したロスに「…それは良かったことで。おかげさまで俺は無駄に怪我させられたんだがな」と憎々しげに睨みつけながら答える。
大量の死体の中で笑う悪魔と不死身の体を持つ少年が立っている異様な空間の中、1人残っていた神父は震えながら声を絞り上げる。
「なっ……なんで悪魔が!?」
神父の問い掛けにまるで存在を忘れていたかのようにそちらを向いたクロムが面倒くさそうに答える。
「知らねぇよ。なんでこいつがここ(人間界)に居たかなんて」
「アハハ…いやー…別に理由なんてないない。散歩してただけ…フフフ」
「だそうだ。…てかマジいい加減うるせぇぞ」
「なんで…なんで悪魔と人間が一緒に居る!?それにお前のその体……一体何者なんだ!?」
「でけぇ声で喚くなよ。見りゃ分かるだろ。俺はこいつ(悪魔)と契約したから"ある条件"と引き換えにそんな玩具(銃)くらいじゃ死なねぇ体になっただけだ」
信じられないような話をさらっと述べられ言葉を無くす。神父が混乱するのも無理はない。普通だったらありえないことが立て続けに起きているのだから。
「悪魔と契約…!?そんなことしてお前らはいっ一体何を企んでる!?」
「…企み?そんなもんねぇよ。ただ頼まれてお前らを消しにきただけだからな」
まるで係りの仕事をこなすかの様に何も感じていないであろうその発言に背中に寒いものが走った。
「いやーさっきの…じょっ…ジョークのお礼?ふっ…」
再び笑いの波が押し寄せ来そうな雰囲気に溜息混じりに制止する。
「あー、分かった分かった。テンション上がって出しただけな。分かったからもう喋んなクソ悪魔。つーかそのまま腹捩れていっぺん死んだら?」
「酷くない!?仕方ないだろ!笑いが込み上げるんだから!」
「あ…悪魔!?そっそんな馬鹿な!」
周りの部下達が後退りしながらクロムが言った言葉を聞き返す。姿形は確かに漫画などに出てくる悪魔と酷似している。しかし空想上の存在である悪魔が自分たちの目の前に現れたことにより嫌でもその真実を突きつけられる。
「ピンポンピンポンピンポーン!その通り!正解した景品として…素敵な死をプレゼントしてやるよ。クロムが」
隣にいるクロムを指差しながらケラケラ笑う。
「どうせそう言うと思った」
溜息をつきつつ、クロムはそう答えるのこちらを見据える。
「ヒッ…!」
「バカスカ打ってくれたお陰で目が覚めたからな。さっきの借りを返してやるよ。その鉛物に当たってやるサービスタイムは終わりだ」
そう言うのと同時に先程投げた剣を拾い走り出す。
「うわぁぁ!」
―10分後―
「これで終わりか?」
「ひぃ!」
周りはもうクロムとロスしか立って居なかった。先程の言葉通りにその後は雨のように発砲される銃弾に当たることもなく、今は自身の怪我ではなく返り血で真っ赤に染まっている。
「おー。ご苦労さん。しっかし…いくら多勢だったと言え銃弾に当たるなんて未熟過ぎんじゃねぇのー?」
「はぁ?お前が銃を突きつけられた時に「様子見」って選択してなけりゃあんな状況になってねぇっつぅの」
ー「お手上げだ」ー
ー「……」ー
あの時のロスの行動には「少し様子を見るぞ」という意味が含まれていた。そうでなければいくら囲まれててもあそこまで追い詰められているように見える状況にはならなかったからだ。
「だって一応こんなことしてる「理由」を聞いとかないと刹那に報告書出す時面倒だし、何より何考えてるのか聞いてみたかったからさ〜。…まさかあんなウケる理由だと思わなかったけど…ぶっ」
「いや〜こんな笑ったの数百年ぶりだわ」と先程の笑いの波が思い出したことにより再燃したのか再び大きな声で笑い出したロスに「…それは良かったことで。おかげさまで俺は無駄に怪我させられたんだがな」と憎々しげに睨みつけながら答える。
大量の死体の中で笑う悪魔と不死身の体を持つ少年が立っている異様な空間の中、1人残っていた神父は震えながら声を絞り上げる。
「なっ……なんで悪魔が!?」
神父の問い掛けにまるで存在を忘れていたかのようにそちらを向いたクロムが面倒くさそうに答える。
「知らねぇよ。なんでこいつがここ(人間界)に居たかなんて」
「アハハ…いやー…別に理由なんてないない。散歩してただけ…フフフ」
「だそうだ。…てかマジいい加減うるせぇぞ」
「なんで…なんで悪魔と人間が一緒に居る!?それにお前のその体……一体何者なんだ!?」
「でけぇ声で喚くなよ。見りゃ分かるだろ。俺はこいつ(悪魔)と契約したから"ある条件"と引き換えにそんな玩具(銃)くらいじゃ死なねぇ体になっただけだ」
信じられないような話をさらっと述べられ言葉を無くす。神父が混乱するのも無理はない。普通だったらありえないことが立て続けに起きているのだから。
「悪魔と契約…!?そんなことしてお前らはいっ一体何を企んでる!?」
「…企み?そんなもんねぇよ。ただ頼まれてお前らを消しにきただけだからな」
まるで係りの仕事をこなすかの様に何も感じていないであろうその発言に背中に寒いものが走った。

