再び2人の体が硬直する。
ーーいつまでも何をしている。命令はこなしたのか?
「あ…黎音…様…」
「!!」
ミシェルが言ったその名前を聞いた途端、喧嘩していたクロムとロスが動きをピタリと止めた。
ーーなんだか騒がしいようだが。
「あの黎音様……ミシェルたち…」
ーーその様子では失敗した様だな。…全く、魔物とは使えない奴等ばかりの集まりなのか。
「ま、待って!黎音様!僕達…まだやれます!!」
ミシェルが恐怖で動けなくなった様子を見たソルトが叫ぶ。
ーー悪魔が来ただろう?その時点でお前達の敗北は決まった。…逆らえないだろう?
「ッ…!」
クロムとロスには聞こえないが、ミシェルとソルトには黎音の声が聞こえていた。その為、クロムとロスは2人の声しか聞こえないがその不穏な空気だけは感じ取れた。
ーー失敗したのだから……。そのドールは壊させてもらうぞ。
「!!ま、待ってください…!それだけは…やめてください…!」
ミシェルの悲痛な声が再び2人の耳にも届く。
しかし黎音はお構い無しにゼノに攻撃をし始めた。
ーードクンッ
「グッ…!?」
ゼノの胸のあたりが赤黒く光出す。その部分を強く握りしめるゼノ。鼓動が鳴るたびに、心臓を締め付けられる様な苦しみが襲った。
「うっ…ぐっ……ゲホッ…!」
口から血を吐き出し始めたゼノの姿を見たミシェルはゼノに駆け寄り、泣きながら叫んだ。
「黎音様!お願いします…!ミシェルはどうなってもいいから…ゼノを壊さないで…!!」
ーー…ヤナを見ててわからなかったか?違うだろう?分かっているはずだ。…失敗したらどうなるのかを。
更に黎音は力を強めた。胸の苦しみが増して、ゼノは膝をついた。
「いやっ…!ゼノ!!」
「ミ、シェル……俺…の、ことは…いい……。早く…遠くへ……この男は…危険だ…!」
ミシェルを押しのけ離れようとするゼノ。
「黎音様!僕を…僕を代わりにやって!お願いだから!」
ソルトがそう叫ぶが死徒はそれを無視して攻撃を続けた。
「………」
その様子を見たクロムがチラリとロスを見た。ロスは黙ってかすかに頷くと、ミシェルの方は歩き出した。
どうしたらいいかわからずに、戸惑うソルトの横を通り過ぎミシェルとゼノの前まで来て止まる。
「…?」
涙で目を腫らしたミシェルの目とロスの目が合う。ロスはニコリと微笑んだ。
「…!」
さっきとは雰囲気の違うロスに、ミシェルは戸惑いを感じながら…何故か安心感を覚えた。そしてしゃがみこんでゼノの胸元に手を伸ばした。
「さぁて。どんな奴がリーダーなのか…見させてもらうとしますか」
そう言うロスの目が紅く光り始める。伸ばした手にグッと力を入れるとその周りに紅い稲妻が舞った。
ーー!?
黎音の脳内にロスが現れた。脳内にロスが現れたのは逆流してきた証拠である。ロスと黎音の力のぶつかり合いが始まった。
「…やっぱこいつにも心臓部に呪いかけてやがったな。なかなか力のある呪術師だな。だーが。このロスさんに勝とうなんて1億年はえーっての。呪い返ししてやるよ」
ニヤリと笑ったロスはさらに力を強めた。その間も苦しむゼノの心配をしつつ、ミシェルは息を飲んでその様子を見守ってた。ソルトもオロオロしながら、その行方を見ていた。
ーー…!
ロスの呪い返しの力が黎音の呪術に勝り、その影響で右腕が切り裂けた。血が舞うのと同時に黎音がかけていた呪いは無理矢理解かれ、ゼノの体の中でその力は弾けた。
ずっと黙っていたクロムも腕を組んでその様子を眺めていた。正直どうでもいいと言うのもあったが、また力を逆流させられた時のために構えていたのもあった。
そして力が弾けたのと同時にゼノの胸元で光っていた光がパリーンとガラスを割った時にように紅く砕けた。
「!?」
ロスは少し目を見開いた。
(こいつ…?)
黎音の力が表に出た瞬間、ロスは違和感を感じていた。その互いの力がぶつかり合った時、僅かにだが外の空気にも伝わっていた。
それがクロムの方にも伝わってきた時であった。
ーーズキッ
「!!」
クロムの背中にあの痛みが襲ってきた。
ーーいつまでも何をしている。命令はこなしたのか?
「あ…黎音…様…」
「!!」
ミシェルが言ったその名前を聞いた途端、喧嘩していたクロムとロスが動きをピタリと止めた。
ーーなんだか騒がしいようだが。
「あの黎音様……ミシェルたち…」
ーーその様子では失敗した様だな。…全く、魔物とは使えない奴等ばかりの集まりなのか。
「ま、待って!黎音様!僕達…まだやれます!!」
ミシェルが恐怖で動けなくなった様子を見たソルトが叫ぶ。
ーー悪魔が来ただろう?その時点でお前達の敗北は決まった。…逆らえないだろう?
「ッ…!」
クロムとロスには聞こえないが、ミシェルとソルトには黎音の声が聞こえていた。その為、クロムとロスは2人の声しか聞こえないがその不穏な空気だけは感じ取れた。
ーー失敗したのだから……。そのドールは壊させてもらうぞ。
「!!ま、待ってください…!それだけは…やめてください…!」
ミシェルの悲痛な声が再び2人の耳にも届く。
しかし黎音はお構い無しにゼノに攻撃をし始めた。
ーードクンッ
「グッ…!?」
ゼノの胸のあたりが赤黒く光出す。その部分を強く握りしめるゼノ。鼓動が鳴るたびに、心臓を締め付けられる様な苦しみが襲った。
「うっ…ぐっ……ゲホッ…!」
口から血を吐き出し始めたゼノの姿を見たミシェルはゼノに駆け寄り、泣きながら叫んだ。
「黎音様!お願いします…!ミシェルはどうなってもいいから…ゼノを壊さないで…!!」
ーー…ヤナを見ててわからなかったか?違うだろう?分かっているはずだ。…失敗したらどうなるのかを。
更に黎音は力を強めた。胸の苦しみが増して、ゼノは膝をついた。
「いやっ…!ゼノ!!」
「ミ、シェル……俺…の、ことは…いい……。早く…遠くへ……この男は…危険だ…!」
ミシェルを押しのけ離れようとするゼノ。
「黎音様!僕を…僕を代わりにやって!お願いだから!」
ソルトがそう叫ぶが死徒はそれを無視して攻撃を続けた。
「………」
その様子を見たクロムがチラリとロスを見た。ロスは黙ってかすかに頷くと、ミシェルの方は歩き出した。
どうしたらいいかわからずに、戸惑うソルトの横を通り過ぎミシェルとゼノの前まで来て止まる。
「…?」
涙で目を腫らしたミシェルの目とロスの目が合う。ロスはニコリと微笑んだ。
「…!」
さっきとは雰囲気の違うロスに、ミシェルは戸惑いを感じながら…何故か安心感を覚えた。そしてしゃがみこんでゼノの胸元に手を伸ばした。
「さぁて。どんな奴がリーダーなのか…見させてもらうとしますか」
そう言うロスの目が紅く光り始める。伸ばした手にグッと力を入れるとその周りに紅い稲妻が舞った。
ーー!?
黎音の脳内にロスが現れた。脳内にロスが現れたのは逆流してきた証拠である。ロスと黎音の力のぶつかり合いが始まった。
「…やっぱこいつにも心臓部に呪いかけてやがったな。なかなか力のある呪術師だな。だーが。このロスさんに勝とうなんて1億年はえーっての。呪い返ししてやるよ」
ニヤリと笑ったロスはさらに力を強めた。その間も苦しむゼノの心配をしつつ、ミシェルは息を飲んでその様子を見守ってた。ソルトもオロオロしながら、その行方を見ていた。
ーー…!
ロスの呪い返しの力が黎音の呪術に勝り、その影響で右腕が切り裂けた。血が舞うのと同時に黎音がかけていた呪いは無理矢理解かれ、ゼノの体の中でその力は弾けた。
ずっと黙っていたクロムも腕を組んでその様子を眺めていた。正直どうでもいいと言うのもあったが、また力を逆流させられた時のために構えていたのもあった。
そして力が弾けたのと同時にゼノの胸元で光っていた光がパリーンとガラスを割った時にように紅く砕けた。
「!?」
ロスは少し目を見開いた。
(こいつ…?)
黎音の力が表に出た瞬間、ロスは違和感を感じていた。その互いの力がぶつかり合った時、僅かにだが外の空気にも伝わっていた。
それがクロムの方にも伝わってきた時であった。
ーーズキッ
「!!」
クロムの背中にあの痛みが襲ってきた。

