刹「あっ、おかえり〜」



刹那が呑気に紅茶を飲みながら手をヒラヒラさせた。そんな刹那に俺は



ク「おい、刹那。お前ならあんなくだらねぇ茶番劇分かってたんじゃねぇのか?」



と文句を言った。



刹「あ〜。やっぱどっちも殺っちゃった?」




ク「当たり前だろ。めんどくせぇ」




刹「じゃあ、別にいーじゃん?」




クッキーに手を伸ばしながら「それに、ちゃんとお金振り込まれてたし」と答えた。



ク「…てめぇは、相変わらず金の事ばっかだな」




刹「ハハッ。お金は大切だよ。…血と同じで」



刹那はニコッと笑った。



ク「ふん…」



刹那はぽちゃんと紅茶に砂糖を足す。



刹「君達には必要でしょ?…血がさ」




刹那が、今度は裏の顔の方でニッと笑った。




本当は性悪なのだ。





俺はまた口元を吊り上げて笑った。




ク「あぁ。じゃあ、今日はもう寝るぞ。疲れた…」




刹「ハイハイ。おやすみ。クロム、ロス」




俺とロスは手だけ降って扉の奥に戻った。



【第1夜 完】