ク「クッ…!」
逃れようと抗うものの、只でさえ力では敵わない相手に、貧血と血による力で動けない。
ジュルジュルと血が吸われる音が響き渡る。
ヤベッ…また…!
血を吸われている事もあるが、今回はあの時の様に片手があいている訳ではないので全く歯が立たない。
くっそ、この野郎…!
俺はさっき手首を掴まれた時に一緒に下ろしてしまった右足の膝で奴の腹を蹴った。
しかし…
ク「なっ…!」
奴はびくともしなかった。
それどころか、嘲笑うかのように手首を押さえ付けている手に力をこめてきた。
嘘…だろ!?蹴りでも歯が立たねぇのかよっ…!
――いや、落ち着け。体勢が体勢なんだ。蹴りに力を込めきれたかといえば違う。
だったら…!
今度は、奴の足のすねを思いきり蹴飛ばした。
ヤ「!」
僅かに首筋から牙が離れ、腕の力が緩まった。
その一瞬の間に両手を素早く抜いて奴を押し、今度は腹を思いきり蹴飛ばす。
やっと、奴は俺から離れた。
ク「ッ…」
血は吸われなくなったが、状況がよくない事は確かだった。
――「牙から麻痺系の“毒”が分泌される様になっている」
前に奴はそう言った。確かにあの毒を今、喰らったらヤバい。
今回はロスの姿も場所もこいつは見ている。だから、動けなくなれば、すぐに俺は連れて行かれるだろう。
あの時はすぐに毒が回った。
その間にロスがくれば別だが、そう簡単に来るとは思えない。
奴を見ると、口を俺の血で真っ赤にした奴がニヤリと笑っていた。
くそ、万事休すか……。
そう思った時だった。
――?
俺は違和感を覚えた。
逃れようと抗うものの、只でさえ力では敵わない相手に、貧血と血による力で動けない。
ジュルジュルと血が吸われる音が響き渡る。
ヤベッ…また…!
血を吸われている事もあるが、今回はあの時の様に片手があいている訳ではないので全く歯が立たない。
くっそ、この野郎…!
俺はさっき手首を掴まれた時に一緒に下ろしてしまった右足の膝で奴の腹を蹴った。
しかし…
ク「なっ…!」
奴はびくともしなかった。
それどころか、嘲笑うかのように手首を押さえ付けている手に力をこめてきた。
嘘…だろ!?蹴りでも歯が立たねぇのかよっ…!
――いや、落ち着け。体勢が体勢なんだ。蹴りに力を込めきれたかといえば違う。
だったら…!
今度は、奴の足のすねを思いきり蹴飛ばした。
ヤ「!」
僅かに首筋から牙が離れ、腕の力が緩まった。
その一瞬の間に両手を素早く抜いて奴を押し、今度は腹を思いきり蹴飛ばす。
やっと、奴は俺から離れた。
ク「ッ…」
血は吸われなくなったが、状況がよくない事は確かだった。
――「牙から麻痺系の“毒”が分泌される様になっている」
前に奴はそう言った。確かにあの毒を今、喰らったらヤバい。
今回はロスの姿も場所もこいつは見ている。だから、動けなくなれば、すぐに俺は連れて行かれるだろう。
あの時はすぐに毒が回った。
その間にロスがくれば別だが、そう簡単に来るとは思えない。
奴を見ると、口を俺の血で真っ赤にした奴がニヤリと笑っていた。
くそ、万事休すか……。
そう思った時だった。
――?
俺は違和感を覚えた。

