俺はゆっくり近付いた。
クロムは相当集中してるのかこっちを見る気配は全くない。
…これひょっとしてチャンスちゃう?
座って本を読んでるので後ろから抱きつくのは容易そうだ。
いつもは稀琉しか出来ない事だ。
なんやかんや言ってクロム…稀琉が抱き着いてくんの慣れたようやからな。たまには俺やってえーよな?反応が見て見たいし?俺は笑いを堪えながら更に気配を消してクロムに近付いた。そして稀琉がいつも抱きつく様に抱きついた。
麗「クーロム!何読んでるんー?」
バフッ
ク「!」
バシッ!ゴキッ!
麗「あっ……」
2種類の不吉な音がした。
1つは多分腰か背中の骨が鳴った音。もちろん折れやしてないだろうが同じ体勢で読んでいて固まっていたのだろう。凄い音だった。
そしてもう1つは…抱き着いた拍子に持ってた本がクロムの顔にぶつかった音。音的に思い切り当たったのは言うまでもない。
あ…あっかーん!やってもうたで!
はっ!はよ謝らんと殺されるわっ!俺は急いで謝った。
麗「あっクロム、ゴッメンー!そんなに強く抱きつくつもりなかったんやけどさぁ……」
と軽い感じで謝るスタイルでいこうとした麗弥だったが、その言葉の語尾は段々と小さくなっていく。初めに謝った声のトーンが気に入らなかったらしいクロムの背中からバリバリに殺気が出てきたからだ。
ク「……この俺にこんな無礼を働いておいて…何がゴッメーンだぁ…?…良い度胸じゃねぇかよ…あぁ?このクソ眼帯野郎…」
本当に地獄から聞こえてるんじゃないかって声が近くでした。顔はまだ本で見えないが怒りで体がプルプル震えているくらい怒っているのは分かる。時すでに遅しとはまさにこの事だろう。背中を通して凄い殺気がしてくる。冷や汗が垂れるのが分かった。
麗「ご、ごめんなさーー「よしどこを切り刻まれたいか言ってみろ。欠片1つ残らねぇぐらい刻んでやる…」
俺の言葉に被せるように恐ろしい言葉を吐きながら顔から本をどけてこちらを見るクロム。その顔の恐ろしい事、恐ろしい事。
麗「そ…そんなおっかない顔して仕事ん時の顔になってるで〜?クロム」
今度は笑って誤魔化す作戦をしたが、クロムに通じる訳もなく…。
ク「ねぇんなら良い…俺が決めてやる」
仕事の時と同じ様に口角を吊り上げ、笑いながらそう言うクロム。その手にはいつの間に抜いたのか分からない剣が握られていた。
…ヒェ〜!マジでヤバいやん!
麗「いやっその……」
ク「まずはそのよく動く口を聞けなくしてやろう…」
反射的に逃げようとした俺の手を掴んだクロムは更に笑った。それだけならなんとか振り解けたであろうが首元に剣を突きつけられもう逃げる事も出来ない。
ク「さぁ…お楽しみの時間だぜ…?」
額に怒りマーク、顔は目を見開いて笑うという器用な…それでいて恐ろしい顔でこちらを見ているクロムに対して俺ができるのは一つしかなかった。
麗「ぎゃー!!ごめんなさーい!!」
寮中に聞こえる様な声で俺は謝り続ける事しか出来なかった。
クロムは相当集中してるのかこっちを見る気配は全くない。
…これひょっとしてチャンスちゃう?
座って本を読んでるので後ろから抱きつくのは容易そうだ。
いつもは稀琉しか出来ない事だ。
なんやかんや言ってクロム…稀琉が抱き着いてくんの慣れたようやからな。たまには俺やってえーよな?反応が見て見たいし?俺は笑いを堪えながら更に気配を消してクロムに近付いた。そして稀琉がいつも抱きつく様に抱きついた。
麗「クーロム!何読んでるんー?」
バフッ
ク「!」
バシッ!ゴキッ!
麗「あっ……」
2種類の不吉な音がした。
1つは多分腰か背中の骨が鳴った音。もちろん折れやしてないだろうが同じ体勢で読んでいて固まっていたのだろう。凄い音だった。
そしてもう1つは…抱き着いた拍子に持ってた本がクロムの顔にぶつかった音。音的に思い切り当たったのは言うまでもない。
あ…あっかーん!やってもうたで!
はっ!はよ謝らんと殺されるわっ!俺は急いで謝った。
麗「あっクロム、ゴッメンー!そんなに強く抱きつくつもりなかったんやけどさぁ……」
と軽い感じで謝るスタイルでいこうとした麗弥だったが、その言葉の語尾は段々と小さくなっていく。初めに謝った声のトーンが気に入らなかったらしいクロムの背中からバリバリに殺気が出てきたからだ。
ク「……この俺にこんな無礼を働いておいて…何がゴッメーンだぁ…?…良い度胸じゃねぇかよ…あぁ?このクソ眼帯野郎…」
本当に地獄から聞こえてるんじゃないかって声が近くでした。顔はまだ本で見えないが怒りで体がプルプル震えているくらい怒っているのは分かる。時すでに遅しとはまさにこの事だろう。背中を通して凄い殺気がしてくる。冷や汗が垂れるのが分かった。
麗「ご、ごめんなさーー「よしどこを切り刻まれたいか言ってみろ。欠片1つ残らねぇぐらい刻んでやる…」
俺の言葉に被せるように恐ろしい言葉を吐きながら顔から本をどけてこちらを見るクロム。その顔の恐ろしい事、恐ろしい事。
麗「そ…そんなおっかない顔して仕事ん時の顔になってるで〜?クロム」
今度は笑って誤魔化す作戦をしたが、クロムに通じる訳もなく…。
ク「ねぇんなら良い…俺が決めてやる」
仕事の時と同じ様に口角を吊り上げ、笑いながらそう言うクロム。その手にはいつの間に抜いたのか分からない剣が握られていた。
…ヒェ〜!マジでヤバいやん!
麗「いやっその……」
ク「まずはそのよく動く口を聞けなくしてやろう…」
反射的に逃げようとした俺の手を掴んだクロムは更に笑った。それだけならなんとか振り解けたであろうが首元に剣を突きつけられもう逃げる事も出来ない。
ク「さぁ…お楽しみの時間だぜ…?」
額に怒りマーク、顔は目を見開いて笑うという器用な…それでいて恐ろしい顔でこちらを見ているクロムに対して俺ができるのは一つしかなかった。
麗「ぎゃー!!ごめんなさーい!!」
寮中に聞こえる様な声で俺は謝り続ける事しか出来なかった。

