母「何…かしら…。何か…騒がしいわ」
母親は奥の部屋で壁に寄りかかりながら呟いた。
やつれた顔、目の下の隈…。
病んでいるが分かる。
(あの人が…帰ってきたのかしら?)
様子を見に行こうとした時、ドアが勢いよく開けられた。
バンッ!
ビクッ
母「えっ…?」
そこに居たのは父親ではなく…血塗れの男の子。
まだ大人にはなれていない高校生くらいの男の子。
母「あ…貴方誰?それより、その血…は……。!」
そこで母親は気付いた。
手に握られているのは…大きな剣である事。
そして、その血は…父親のものである事。
少年は無言のまま近付いた。
漆黒の髪とコートに紅い目……。
母「貴方…が…輝太を…?」
少年はその問い掛けに答えなかったが母親は分かった。
そして、代わりに剣を振り上げた。
(あぁ…。これで…いいのよね)
母親は何故か穏やかな表情で少年を見た。
今の母親にとって少年は天使に見えた。
そして、その刹那―――
ズシャッ!
ビシャッ!
血が舞った。
ドサッ
ザッ…
母親は少年を見た。
そして最後の力を振り絞り……。
母「輝…太…。ご…めん…ね……」
と呟いた。
少「………」
刻もうとしてた、その手を止めて少年も呟いた。
少「……ほらよ、輝太。送っといてやったぜ」
ピチャッ…
少年の頬から温かい紅い雫が垂れた。
母親は奥の部屋で壁に寄りかかりながら呟いた。
やつれた顔、目の下の隈…。
病んでいるが分かる。
(あの人が…帰ってきたのかしら?)
様子を見に行こうとした時、ドアが勢いよく開けられた。
バンッ!
ビクッ
母「えっ…?」
そこに居たのは父親ではなく…血塗れの男の子。
まだ大人にはなれていない高校生くらいの男の子。
母「あ…貴方誰?それより、その血…は……。!」
そこで母親は気付いた。
手に握られているのは…大きな剣である事。
そして、その血は…父親のものである事。
少年は無言のまま近付いた。
漆黒の髪とコートに紅い目……。
母「貴方…が…輝太を…?」
少年はその問い掛けに答えなかったが母親は分かった。
そして、代わりに剣を振り上げた。
(あぁ…。これで…いいのよね)
母親は何故か穏やかな表情で少年を見た。
今の母親にとって少年は天使に見えた。
そして、その刹那―――
ズシャッ!
ビシャッ!
血が舞った。
ドサッ
ザッ…
母親は少年を見た。
そして最後の力を振り絞り……。
母「輝…太…。ご…めん…ね……」
と呟いた。
少「………」
刻もうとしてた、その手を止めて少年も呟いた。
少「……ほらよ、輝太。送っといてやったぜ」
ピチャッ…
少年の頬から温かい紅い雫が垂れた。

