Devil†Story

ザァァ…


桜の花びらが雨…否、雪の様に辺り一面に降り注いでいる。


ク「……」


俺は輝太の亡骸を見た。


…こんな時まで笑ってやがるなんて…本当変な奴。


輝太は笑ったまま死んでいた。


今はまだ温かいが…この風が少しずつその温もりを奪って行くだろう。


この桜のはなびらの様に………。


―これでお母さんも楽になれるから…―


そこまでされてまだ母親を愛してるなんて……哀れだな。


俺は立ち上がった。


さて……


面倒だが、もう一仕事してくるか……。


―本当は寂しいけど…仕方ないし…―


夜桜が舞う暗闇の公園に紅く冷たい目が光った。