Devil†Story

―どうしたの?輝太―


ビクッ


頭の中に声が響いた。


聞いた事あるような、ないような声。


輝「だっ…誰…?」


僕は何処に居るか分からないその人に話しかける。


―僕?僕はキシ。もう1人の君…―


輝「僕…?」


もう1人の僕って…?


―そう…。ねぇ、輝太。死にたいんだよね?―


輝「そ…れは……」


本当は死にたくなんかない。


でも、お母さんにとって…僕は邪魔なんだ。


僕が考えている事も分かるのか誰かが話を続ける。


―お母さんに苛められたんだね…。だったら…僕がなんとかしてあげるよ?―


輝「えっ…?本当……?」

光が見えた気がした。


でもそれは……すがってはいけなかった。


―うん。だから…僕に体頂戴…?―


輝「えっ?」


どういう事なのか聞こうとした…が遅かった。


ドクンッ…


輝「うっ…!」


何……?


胸が…凄く苦しい…!


輝「苦…しい……!」


―大丈夫。今、融合してるだけだし、すぐ貰う訳じゃないから。輝太にはまだ…やって貰わなきゃいけない事があるからね―


キシは輝太の中でニヤッと笑った…。