Devil†Story

輝「僕ねー…あんまり、誰かに遊んで貰った事…なかったんだー」


大股で歩きながら輝太は言った。


…それは、そうだろうな。

虐待を受けてたんなら尚更…。


輝「だから、最初に稀琉お兄ちゃんが話しかけてくれた時…凄く嬉しかった」


「えへへ…」と笑う輝太。

輝「その次に麗弥お兄ちゃんに会ってお話して……その次がロスお兄ちゃんと…クロムお兄ちゃんだったよねっ」


クルッとこっちを見る。


そして、俺の近くまで来て「僕、話しかけて良かったって思ったよ」と言った。

ザァァ―――


花びらが散っていく。


まるで、輝太の運命の様に。


輝「あっ、もうちょっと先にもっと綺麗な場所あるから行こっ!」


輝太は俺を後ろから押す。

ク「分かったから押すな」

輝「えへへ」


輝太は笑う。


……本当、調子が狂う。


今度は俺が前、輝太が後ろになって歩き出す。


輝「僕ね…始めにクロムお兄ちゃん見た時……天使かと思ったんだ」


ク「……天使?俺が?」


そんなわけない。


俺は……人間ですらない。


人間に混じって人間を殺す…。


血に飢えた…化物なのだから。



輝「うんっ。だって、凄く綺麗だったから。髪とか…目とかも」


ク「……この容姿で?」


黒髪に紅い目……。


普通なら悪魔と言われるだろう、この容姿。


大体、服もブーツも手袋も黒だ。


黒以外の色がある部分と言えば目と肌の色と服のファスナーの銀の部分くらいだ。


輝「あっ、それはちょっと違うなーって思ったかな?だから、真っ黒な天使も居るんだなって思ったの」


ク「真っ黒…か」


笑顔で話す輝太の言葉に俺は前を向いた。