『桜子、兄貴のとこ行かないの?』


声をかけてきたのは同じクラスの達也。


達也は私の彼の弟でありクラスメイトでもある。


『うん、智也すごい人気だからなかなか入っていけなくて。』


『そんなの彼女なんだから堂々と寄ってきゃいいのに。』


『いいの、あたしはいつでも会えるから…。』


遠くから智也を見送った。