「ねぇ、宿題終わった?」 授業が終わり、 あたしの席に奈津がトコトコと歩いてやってきた。 『まだだよぉ‥。 高島先生が宿題多く出すから終わんないわぁ』 「かもねぇ☆」 クスクス笑う二人の横で、書類を書いていた高島先生がクルッと向いた。 「俺のせいかよぉ」 『だってそうじゃ~ん』 夏休みも、 いよいよ明日で最後。 本格的に受験への進路が進もうとしていた。