でも高島先生にはどこか話やすい所があるみたいで、 授業でまともに男の先生と会話をしたのは初めてだった。 室長とは何度も会話を交わしているから、 室長がいる日は少し進路の話をしてから帰っている。 「今日室長いるけど、どうする?」 宿題のメモをしながら、高島先生は言った。 『今日は即行帰る‥。』 ヘトヘトだあ‥。 頭を使いすぎると、こんなに体が重くなるのね。 「そっか。 じゃあ、気をつけて帰ってね。」 宿題ノートを受け取って、 4階にある塾から1階までエレベーターで降りた。