「白田君。残念だが…今現在、真理子ちゃんには“詐欺罪”の容疑が掛けられている。

彼女は現在逃亡中だ。先程、全国に指名手配を掛けた。

毎年この時期になると、数え切れない程の女達が詐欺罪で捕まるのさ。

そのチョコは“ガッツリ義理チョコ”の疑いが非常に高い」

安川同様、白田もその場に崩れ落ちて行った。

それぞれ2つのチョコは、沈んで行く夕日の中でその甘い匂いをいつまでも漂わせていた。