というか、もう既にクスッと笑ってしまった。そんなあたしを益々不可解そうに見つめる。


「…?なにかおかしいか?」


「いえ、変な人だと思って」


「…」


整った顔が少し驚いたように固まる。会話が噛み合わないのがまたおかしくて、流れた沈黙にあたしはまた笑いを堪えた。



「…君は、」



そう、彼が何か言いかけた時、



『お待たせしましたー。ニューヨークホットドックです』



呑気で甲高い店員の声が頭に響いて、あたしと彼は同時に


「「あ、はい」」



と振り返る。