その人は、無表情にあたしを眺めた後、注文が終わったのかクルリと背を向ける。



空はもう、夜の色で、チラチラと輝く星達が今の状況を可笑しそうに眺めているような気がした。


並んで立つ形になったこの光景にあたしは意味もなく居づらくなって、また下を向いた。




「君、一人か」



だから、その疑問文がまさかあたしに向けられたとは思いもせず、



「…おい」



更に不機嫌な声が乗っかって、まさかね、と思いつつ顔を上げる。


横に並ぶその人は無感情にあたしを見下ろしてしいて、疑いようもなくその横柄な疑問文はあたしに発せられたものなのだと気付いた。