* * *

何があっても夜は明ける。こない明日なんてない。だけど、

「…眩しい」

こんなに朝日を待ち望んで、来たら来たでがっくり落ち込むような矛盾した感情に振り回される日がくるとは思わなかった。


のそり、と重たい体をベッドから動かせて、確認しなくても酷い事になってるであろう自分の顔面は華麗にスルーした。
余裕がない、あたしの頭には何の余裕もない。あるのはぽっかり空いた穴だけ。塞ぐにもその方法なんて、とっくに忘れた。

また、繰り返すのかな、酒と仕事と適当に溺れる日々を。


なんて、遠い目でぼんやりしてから、いつもより濃くファンデーションを塗りたくった。