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近くのカフェに入って目につく窓際の席に座る。真新しいテーブルと椅子はデザイン性を重視したようで、お洒落だけど、座り心地はあんまりよくない。
ウェイターの男の子がおすすめらしいコーヒーをマニュアル通りに笑顔をつけて説明していた。何だか申し訳なくて「それ下さい」と頷く。
ちょっと今現実逃避したい気分なのは、遡る事約10分前─────
会社から出て、一度時計を見てから今からの予定を立てると数秒で顔を上げた。
ツカツカとヒールの鳴る音がして、その主から物凄い視線を感じたから。
なんで動揺したんだか、
「聖さん?時間あるわよね?」
無いはずないわね?と半ば強制的にその人はあたしの腕を掴んだ。

