だけど謝るべきじゃない。きっと。 『京を返して』と言った麻由。どこか現実味のないママゴトのような関係でも形を変えたあたしと京ちゃん。ここであたしが謝るのは麻由のプライドを傷つけるだけだ。 「あたしには京しかいないの。聖には京でなくても構わないでしょう?どうして、ねぇ」 麻由はキっとあたしを睨む。どこか淀んだその瞳にそれでも抗えない意思を感じた。 「ねぇ、そんなにあたしが嫌い?」 麻由の小さな口が責めるように続いた。