僚は『応急処置』だと言ったけど、知り合いの医療関係者を呼び出したらしい。脈拍も正常で、目立つ疾患はないからすぐ目を覚ますだろう、と言われたのでベッドで寝かせていた、と言った。そういえばあたしどれ位寝たのかな、それにしても、お世話になってあれだけども隣で寝るなんて、反則だ。複雑な顔をしたあたしに
「中々起きないから心配した。傍を離れるわけにはいかないだろう。」
当たり前のように言う僚。
「心臓に悪い。頼むから元気でいてくれ」
クシャと髪をかきあげて、少し焦ったような声であたしを見上げた。
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