「り、僚、」

クリアになってゆく頭。どうせならモヤがかかったままで良かったかも。あたしは一向に起きない、しかも、隣で眠る僚を見つめる。

寝顔も恐ろしく、美形。というかこんなに熟睡出来るって、どうなの。デリケートそうなのに、意外だ。京ちゃんは反対に少しの物音で起きるんだよね、って考えてる場合じゃなく。


「僚!!」


あたしはがっつり僚を揺さぶった。