部屋には、テレビから聞こえる楽天的な音楽。チクタクと時計の音。空気が重い気がして、静かに息を吸う。

麻由が、フッと肩の力を抜いたのを合図に、あたしは感情が揺れないようにクッと力を入れた。



「…うん。そう。キョウはあたしにとって特別で、何ていえば良いか分からないけど、“違う”んだ。多分キョウにとってのあたしも。」

苦笑しながら麻由は続ける

「分かってたから、甘えてた。分かってたから、傍にいた。分かってたから、離れた。」


どこか、責めるように。