――――…
「…で、どうなったんすか?」
「聖が頭に水かけて『漫画みたいでしょ』って言って笑ったの、あれはかっこよかったよね、伝説」
「すげー、うわ、本当惚れちゃいそう」
「あたしはあれで落ちたよ」
麻由とツトムの会話に花が咲いている。しかも消したいあたしの過去だ。あー、飲まなきゃモチベーションが上がらない。
そんな風に時間がたってツトムが、トイレ行ってきます、と席を立った。
麻由は問題のグラス二杯目を空けようとしていて、止めるの忘れてた!とあたしは慌てて麻由のグラスを取り上げる。
「あー、聖取らないでよー」
すでに真っ赤な顔の麻由は涙目で睨む。
「記憶無くなっちゃうんでしょ」
あたしの言葉にプゥと膨れて、
「無くなっちゃえばいいの」
と、言った麻由は何だか泣きそうで。

