表情に出たのが驚きだけならいいんだけど。とりあえず平常心をすぐに取り戻すように意識が活動を始めて、


「びっくりしたでしょ?」


口元に手をあててフフと笑う華やかなその仕草に、懐かしいな、とか思ったり。


「うん。びっくりした。なんか色んな疑問文が渦巻いてるけど、まいいや」


あたしは彼女の前に腰を降ろす。


「あはっ、聖らしい。とりあえず飲もうよ」


おなかもすいたー、と麻由は、可愛らしく首を傾げた。