「や、いやさっき【a】で飲んできたばかりで今帰る所なんです」
彼女の眉が不機嫌に上がると同時に何故か弁解するあたし。
だって、京ちゃんは既に会話に興味をなくしたのか欠伸なんかしてるし。
「また飲んだらいいじゃない?」
それは絶対命令に似た、
「それとも、何かしら、二人のお邪魔になっちゃうのかしら」
首を傾げて艶やかに曲がる唇。
「うん。そー。邪魔。」
京ちゃんが素っ気なく言い放つ。そしてその後あたしに回す腕。
「あなた達の邪魔もする気ないしー。ね、『久瀬さん』?」
不適に笑ったその顔は、不思議な位魅力的だ。

