「で、吉沢さんとはどんな関係なんすか?」
不意に向けられた声にゆっくりと意識を逸らす。
「誰が」
「誰がって、『麻由さん』」
ツトムはあたしの反応に僅かに眉を寄せた。
そりゃそうだよね。今の流れであたしの返答はおかしい。
「あ、大学の時の友達。駄目だよ、麻由も言った通り結婚してるんだから、紹介はしませんよー」
からかうように軽いトーンの口調になったのは、悟られたくない何かを誤魔化すつもりだったのかも。
「チェッ、残念。滅茶苦茶タイプだったんですけどー」
だけど、ツトムは全く気にした様子はなくて、それ以上話が広がる事はなかった。

