食べ終えたあたし達はとりあえず、パティシエの人に話を聞いて、取材許可を取って、何品かケーキと店内の雰囲気を撮影させて貰った。

店から出ると、ツトムが大きく伸びをする。向けたのはあの人懐っこい笑顔。


「じゃ会社戻りますか」

振り返ったその返事にあたしは頷いて、それだけの動作だった筈なのに、


やだ、なんで目に入ったんだろ。てゆうか、なんで、



「吉沢さん?」


「ツトム、ちょっとごめん」


あたしはツトムの腕を引いてその陰に隠れる。




人波の中で見つけてしまった、二人の横顔。