「僕の話をまともに聞いてくれた人は、あなたが初めてです。」
それを言われてなんて答えればいいのか分からず、困惑していると「じつは……」と言葉を続けた。
「僕達一度会ってるんです。正確には見かけたですけど」
『えっ?』
その人は名前を繭乃(まゆの)と名乗った。私を見たのは昨日で、偶然だったと言う。
「僕も時々行くんです、あの場所は一目につかないから、僕には都合のいい場所なんです」
人と関わるのが苦手。そう笑った繭乃くんも、あの日桜を撮影しに来ていたらしい。
先客として私達が居たため、遠くから桜を撮影して帰った。とカメラに残った写真を数枚見せてくれた。そしてその中に、一枚だけ気になる写真を見つけた。
「あ、これ僕のお気に入りなんです!絵に描いたように寄り添う二人と、桜がマッチしてて、ワクワクしながら撮影したのを覚えてます」
目を輝かせ語る繭乃くんは、カメラの話をしているときが一番生き生きして見えた。そして話し終えると、必ず謝る事もこの短時間の間にわかった。この店を出たらもう会うことは無いのに
それを言われてなんて答えればいいのか分からず、困惑していると「じつは……」と言葉を続けた。
「僕達一度会ってるんです。正確には見かけたですけど」
『えっ?』
その人は名前を繭乃(まゆの)と名乗った。私を見たのは昨日で、偶然だったと言う。
「僕も時々行くんです、あの場所は一目につかないから、僕には都合のいい場所なんです」
人と関わるのが苦手。そう笑った繭乃くんも、あの日桜を撮影しに来ていたらしい。
先客として私達が居たため、遠くから桜を撮影して帰った。とカメラに残った写真を数枚見せてくれた。そしてその中に、一枚だけ気になる写真を見つけた。
「あ、これ僕のお気に入りなんです!絵に描いたように寄り添う二人と、桜がマッチしてて、ワクワクしながら撮影したのを覚えてます」
目を輝かせ語る繭乃くんは、カメラの話をしているときが一番生き生きして見えた。そして話し終えると、必ず謝る事もこの短時間の間にわかった。この店を出たらもう会うことは無いのに


