ダサカレ─ダサイ彼氏ハ好キデスカ?

「おい、聞いてんのかよ?!」


『聞こえてる』


「今どこ?」


『分かんない』


「はあ?」


『多分、迷子になったんだと思う。でも自力で帰るから構わないで?
あぁーなんか、疲れちゃった』


「迷子が自力で帰れるかよ」


『自業自得ってやつだね!?へへっ』


力なく笑った声は笑い声とは程遠いものだった。


「ちっとは甘えろよ。てか、もっと頼れよ!バカらしくなんじゃんか……とにかく迎えに行くから場所教えろ!」


『来て欲しくない。距離おくとか勝手な事言っといて、つきあってるカップルじゃあるまいし。
嫌いになろうとしても、忘れようとしても隣にいるんだから出来るわけないじゃない!!』


「いいから答えろ、今どこだ?!」


『だから、分かんないって言っるじゃん!真っ直ぐ歩いてたら知らない所にいたの!だから来た道戻れば帰れるし、迎えに来てもらいたくないの!!』


「……今日だけは、俺から逃げるのを止めて欲しい。いつかも言ったよな?俺から逃げんなって、側にいろって……」


どうしてそんな苦しい声だすの、私まで苦しくなるじゃん


『側にいたじゃん、ずっと隣にいたけど、私の気持ちしってて離れたのは仁でしょ?
誰もいない、待ってもこない、電話にもでない。あの場所に1人で待たされて、どれだけ不安で怖かったと思う?』


「それは、ごめん」


『謝るならもっと早く来てよ!出来ない約束ならもう誘わないで』


それだけ言うと、一方的に電話を切った。