ダサカレ─ダサイ彼氏ハ好キデスカ?

 目を覚ますと真っ白な天井が見え、保健室に運ばれたんだと解った。


「大丈夫?」


『あ…、うん』


起き上がった時、頭が痛んだ。


「痛む?」


今にも泣きそうな顔の綾に、もう一度大丈夫と笑顔を向けた。


『授業は?』


「まだ試合中だけど、付き添ってていいって」


『そう……』


再び横になると、窓際に誰かが居るのが見えた。


「ちょうど通りかかったから、緒方に運んでもらったの」


耳打ちする声を聞きながら、仁の後ろ姿を見つめていた。


『……ありがとう』


その背中に向かって言うと、振り向いた仁と目があった。


「浦田呼んでくる」


それだけ言うと、保健室を出て行った。


「葉瑠を見たときの緒方、すごかったんだから!」


『え?』


「こう、さっと抱きかかえて、一心不乱に走ってく姿、葉瑠にも見せたかった~」


ジェスチャーを交え、興奮気味に話す言葉を半信半疑のまま聞いていた。 ──今日最後の授業を受け部室には行かずに帰ることにした。
水樹くんと一緒に来た柚樹は、隣で私の準備が終わるのをカバンを抱え待っていた。