せっかくネイトにシューズ持ってきてあげたのにお礼の一言もない。
何よ!!
女の子にちやほやされちゃって。

「珍しいな。レイが来るなんて」
あたしの隣で誰かが言う。

「デレク!!」
「よッ!」
デレクはあたしがちょっと気になってる存在の人。
ネイトと一緒で女の子モテモテでめっちゃイカシてるボーイ!
おまけにネイトと親友でよく家に来るの!

「レイはさ、ネイトの応援?」
「まさか!ネイトがシューズ忘れたの!!試合なのに!!」
「で、パシられたってか?」

そう言いながら、デレクは笑ってる
「もう、デレクったら~笑い事じゃないんだから!」

「ごめんごめん。そういえばさ」
「ん?」
「この後、空いてる?」
「えっ?」
「ちょっと話ある」

話?デレクがあたしに??
なんだろう・・・

「デレク!!」
「ネイトが呼んでるよーしかたねー、行くか。じゃあ空けとけよ?」