放課後、カバンを肩に提げ、下駄箱で靴をはきかえる。
耳には遠くからも近くからも『ばいばい』っていう声が聞こえてきて、なんかこういう雰囲気いいなぁ、なんて1人で考えてみたりしていた。
すると、カバンの中の携帯が元気良く振動した。
多分燕君のはず…。
そう思って携帯を探しだし、受信ボックスを開くと、そこには予想通り“燕君”の名前。
“学校終わりましたか?”
電話で学校が終わるだいたいの時間を聞かれたからグッドタイミングでこの内容が送られてきたんだろう。
「“今から帰るよ”っと…」
そう返信して次は携帯を制服のポケットに入れた。
多分すぐに返信があると思うから。
そして本当に、すぐバイブが鳴った。
“じゃあ迎えに行きます”
……嘘っ!?
この前説明したように逆家庭教師は殆んど冬休みから始まったようなものだったからこんなことは初めてだった。
冬休み前にも何度か授業はあったけど、私がまだ燕君に慣れてなかったとゆうか……。
アドレスとかも知らなかったから仕方がないといえば仕方がなかったのかも。



