部屋から出て来た男『遅いな…今まで何してたんだ?』


滝沢『そう難い事言うなよ〜』


滝沢『な相棒』


部屋から出て来た男『勝手に“相棒”にされても困る。』


滝沢『まぁ二人共中に入んなよ』


滝沢がリンと雪華を部屋に招き入れる。



部屋の中。



部屋の中を見渡すリンと雪華。


リン(随分と殺風景な部屋だなぁ…有るのは、クローゼットと食器棚と冷蔵庫とベッドと机とパソコンのみ…まぁ一人暮らしの男の人なんてそんなもんか)


雪華(何か、可笑しいわね、この部屋…何かしら、この違和感……この部屋、散らかっては無いのに、部屋全体が埃だらけ、まるで今まで使われてなかった倉庫みたいな…)


滝沢『あそう言えば、自己紹介がまだだったね』

リン『あ、始めまして。綾涙リンです。』


雪華『私はリンの姉の雪華です。』


茂『俺は工藤茂だ…』


茂『滝沢、そんな事より例のメモリーチップは?』


滝沢『お〜、忘れてた』


滝沢が茂にメモリーチップを手渡すと、茂は直ぐにパソコンの前に座り、慣れた手つきでパソコンを操作する。


リン〔小声〕『ねぇ、お姉ちゃん、茂さんはパソコンで何をしてるの?』


雪華〔小声〕『さぁ、私にはさっぱり…いくらパソコンでメモリーチップ本体を調べたところで、精々分かっても、発売元や製造元くらいだと思うし、仮に、メモリーチップ本体がパソコンくらい大きければ分解とかも出来るだろうけど、あの形じゃそうは行かないしね』


滝沢『さっき車でも言ったけど、茂はIQ380の超天才でね、それと同時に彼にはあと3っつの特技があるんだ』


リン&雪華(3っつの特技?)