「ハァハァ……ハァ……ハァ…」

パコーン パコーン

「優が前に出たぜぃ!!」

「菖蒲の舞!!」

パサッ

「ネットに引っ掛かった!」

そして優が指を鳴らした瞬間ボールが上に上がった。

ギュルルル……ポトッ

「「「えっ!?」」」

「ラ、0ー15」

ーあれは〈菖蒲の舞〉スピンに逆回転をかけて、わざとネットに引っ掛けて##NAME1##の合図でスピンの回転が元に戻るー

「あれは〈菖蒲の舞〉っス。スピンに逆回転をかけて、わざとネットに引っ掛けて##NAME1##の合図でスピンの回転が元に戻るんス。」

「天才だな。」

そして優は点を入れていき、4ー5になった。

「このゲームで終わりね…」

「ハァ…ハァ…早く…打ってよ…」

「打ったわよ。後ろを見てみなさいよ。」

「ボールが……」

幸村部長の後ろにはテニスボールが落ちていた。

「ラ、0ー15」

「なんやねん。あれは…」

ー〈花の舞〉早すぎて見えないため、誰にも打てないー

「〈花の舞〉っス。早すぎて見えないため、誰にも打てないんス。」

「ありえねぇ」

「これで終わらすのは面白くないわね……ハッ!!」

パコーン パコーン