「…あたし、これ…見たことある」



『えっ!?マジで!?どこで!?』



「…ウーン…。そう言われると答えようがないんだけど…。でも…なんか見たことあるんだよね」





ホント不思議。



だってあたしには昔の記憶がないのに。



それなのになぜか見覚えがあるんだ。






…どうしてだろう……?



まるであたしの中の〝何か〟が訴えてるみたいな…。





…自分で言っててよくわかんないけど。








『…まぁ、見たことあるっつーならその内思い出すだろっ!ガキの頃の記憶なんて曖昧なもんだしな!
そうクヨクヨすんなよっ!!』



「うん…。そうだね!!考えても仕方ないしっ!!ありがとっルゥ!!」






それじゃ…そろそろ気を取り直して、この散らかった庭をなんとかしなくちゃ。



幸い建物にはそんなに被害は及んでないけど…。



庭は結構荒らされちゃったし。



ていうか色々切り裂かれた…。



みんなが帰ってくる前に片付けないと。




…てかもういっそのこと今日は小梅ん家にお泊まりさせてもらおうかなー。










「リナーっ!!!」






おっ、ウワサをすれば。