「…何の用だよ」



『お前は何か用事がなけりゃ人に会わんのか?』



「は?当たり前だろ」



『お前、何でそんな心配されることが嫌なんだ?そんなに他人が信用できないのか?』



「…なんでてめーにんなこと言われなきゃなんねえんだよ。てめーには関係ねぇだろ」



『そーやって、すぐ人を遠ざけようとすんのは何でだ?』



「質問を質問で返すな。どうだっていーだろ!つか、さっきから何なんだよ!?
知った風な口ききやがって…。てめーに何がわかるんだよ?」



『こー見えても俺はお前らの何十倍も生きてんだ。お前の生臭い悩みなんざすぐにわかる』



「そーかよ。じゃ、俺の気持ちは手にとるようにわかるわけだ。だったらなんでてめーは俺に関わろうとすんだよ?俺は…」



『独りになりたいんだろ?』



「あぁ、その通り。俺は独りになりてぇんだよ。だから面倒事なんてごめんだ。俺は誰が死のうが生きようが、この街がどうなろうが知ったこっちゃねぇんだよ」



『じゃ、その〝誰か〟に小梅も入ってんのか?』



「…は?今、小梅の話してねぇだろ」



『だって他人はどうでもいいんだろ?お前は。小梅だってお前の言う〝他人〟じゃんか』







……コイツの言う通り、確かに小梅は他人だ。



俺にとって…その他大勢の人間と同じ…。






……なわけあるか…っ!!