全速力で公園を走り抜ける。
出口が見えた…!!
このまま公園の外に―…!!
そう思った。
でも私の頭の中にあるとんでもない疑問が浮かぶ。
走ってきた道を振り返るけれど、怪物は追ってきてはないようだった。
でも、だけど…。
もし追ってきていたら…?
このまま私たちが逃げて、もしも怪物が公園の外に出てしまったら…?
被害は確実に拡大する。
きっと…大惨事になりかねない。
怪我をする人も、この子みたいに涙を流す人もたくさん…。
私は抱えていた男の子を地面へと下ろした。
「お姉ちゃん…?」
「いいですか?私が指を指すあそこが公園の出口です。きっとあなたのお母様も公園の外であなたを探しているはず…。だから」
男の子がギュッと私の制服の裾を掴む。
「お姉ちゃんは…?…一緒に…こないの?」
「ごめんなさい。私…やらなくちゃいけないことができたんです。だから…一緒には行けません。
……後で必ず会いましょう。ね?」
この子を安心させる為に笑顔を取り繕う。
泣きながらだけど、男の子は頷いてくれた。
真っ直ぐ出口へと走る男の子の後ろ姿を見届けた後、私は逃げてきた道を逆走した。
何してるんだろう…私は。
こんな状況…まだ15歳の私が何とかできるはずないって、わかっているのに。
ましてやあんな、常識からかけ離れた怪物相手に。
それでも。
黙って逃げるなんて出来ない。
何とかしなきゃ。
私に出来ることくらいなら―…!!

