わ…っ!



か、可愛い…!



お人形みたい!!



身長も楓くんと同じくらいだし!



ウェーブのかかったキレイな黒髪に魔女の帽子をかぶっている。



典型的な魔女スタイルっていうか、絵本とか漫画にいそうだよ絶対っ。






「何よ!ジロジロ見ないでよね!!」



「あ、ご、ごめんね!!お人形さんみたいだったからつい…!」



「はぁ!?あんた、あたしをバカにしてるわけ!?」



「いや、そんなつもりじゃあ…」



「それより、何かなマリィ?」



「あんた…〝大魔女〟に会ったそうね」



「あぁ。そうだよ」



「それで…任務完了の言葉は聞けたかしら?」



「いや…。それが全く相手にしてもらえなかったよ」



「そう。まぁ予想通りね。…じゃ、もういいわ」



「何?任務完了って?小梅ママもなんか任務とやらをしてるの?」



「小梅ママ?何よそれ?」



「え?〝大魔女〟って小梅ママのことだよね?」



「小梅って誰よ!?」



「えっとー、だから〝大魔女〟の子どもが小梅…」



「はぁ!?子ども!?」






えっ!?



なぜにここで怒る?








「子供って…何よそれ…。東方区域をほっといて……っ!!」



「え…!?なんで泣いて…」



「そう…。わかったわかったわ!!〝大魔女〟は任務そっちのけで子育てに奮闘してたってわけね!!あたしたちのことなんかどうでもいいってことよね!!少しでも期待した私がバカだったわ!!
もういいわよ。さっさと真中区域でもどこでも行くといいわ」







よくわからないまま、怒りを爆発させたマリィちゃんにあたしたちは呆気なく追い出されてしまった。